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アレグラン渡部の観戦記

アレグラン東海代表の渡部が独自の眼で、ゲームを分析します。記録(数字)や考察に関しましては、観たままのものになりますので、公式データではありません。ご了承ください。

2016明治安田生命J2リーグ 第20節

★会場で観た(独自の)観戦記録になりますので、“公式記録”ではありません。

2016年6月26日(日)  J2リーグ  @岐阜メモリアルセンター長良川競技場

18:04キックオフ 天然良芝 弱風(風向き:メインスタンド→バックスタンド)

【第20節】 FC岐阜 vs ロアッソ熊本

                      

[HOME]岐阜 システム…4-3(1-2)-3

GK 21 高木

DF 右SB 2阿部  右CB 30田代 左CB 4岡根   左SB 35磐瀬

MF アンカー 15田森

   インサイドハーフ右 28水野   インサイドハーフ左 6高地(C)

FW 右 14風間 左 33レオミネイロ 中央 24難波  

「4-3-3」

ディフェンダーは、フラットな4バック。

ミッドフィルダーには、アンカーとインサイドハーフの3人で形成。

右と左に開いたプレーヤーと、中央付近でプレーするトップの3枚であると感じた。

※公式データでは、⑭はMF登録。実際、㉔と㉝の2トップのようなかたちにも観えたが、

 中盤の構成から最終的にFWは3人であると判断した。

 

[AWEY]熊本 システム…4-4-2

GK 30佐藤

DF 右SB 23藏川  右CB 4園田 左CB 5植田   左SB 7片山

MF ボランチ右 14キム   ボランチ左 8高柳

      サイドハーフ右 17岡本(C) サイドハーフ左 39嶋田

FW 右 9アンデルソン  左 10清武 

「4-4-2」

ディフェンダーは、フラットな4バック。

ミッドフィルダーには、ボランチが2枚横並び。

サイドハーフタッチライン側に開いてサイドバックと連携して、サイド攻撃を担う。

フォワードは2トップ。

 

《前半》

岐阜のキックオフでスタート。

2分、熊本、ファーストシュート(・・・ワンタッチありCKに)

10分、熊本⑰が相手エリア前(右)スペースにスルーパス。そのボールを受けた⑩がダイレクトでGKをかわすように“ループ気味に”シュートするが、惜しくもバー上に外れる。ビッグチャンスの場面であった。

12分、熊本⑰が相手ゴール前(エリア前)中央で、左にパスのするようなモーションから、一転シュート。シュートは右ポスト付近に飛ぶが、相手GKがセーブによりノーゴール。ビッグチャンス。

 

14分、岐阜左SB㉟が左サイドをゴールライン付近までボールを持ち込んだ後、同サイドのFW㉝にバックパス。㉝は少しボールを中に持ち、エリア内に侵入(カットイン)して、シュート。エリア内左約45度から放たれたシュートは、左サイドネット外側に外れる。ビッグチャンスの場面であった。(●岐阜ファーストシュート

《18分の時点でのボールポゼッション…岐阜:5分20秒 熊本:2分58秒》 

23分、岐阜⑥のFK(中央やや左)が、バックラインのDFが処理しにくい位置に入りる。(←…右ポスト横辺りにボールは落ちる)ボールは、先に触った相手DFにカットされるが、際どいプレー。岐阜プレーヤーが触ることができれば・・・ビッグチャンスであった。

29分、岐阜㉝が自陣より長距離ドリブルでボールを持ち上がる。相手DF2人を剥がしながら、バイタルエリア付近から右足でシュート。ボールは惜しくも右ポストに当たり、ノーゴール。岐阜、前半最大のビッグチャンスであった。

《31分の時点でのボールポゼッション…岐阜:8分48秒 熊本:6分19秒》

42分、熊本、右サイドから前方中央に浮き球の速いくさびのボールが⑩足下に入る。⑩はワンタッチで後方から走り込んできた⑧に落とす。そのボールを⑧が、⑨にワンタッチパス。その後、足を止めずにすかさず前方にスプリント。⑨がダイレクトで前方に浮き球でスルーパス。フリーで受けた⑧は、GKと1対1になるが、その出鼻で落ち着いてシュート。左ポスト内側に低いシュートを放ち、ボールは見事ネットを揺らす。ゴール!!熊本先制。

[このプレーに見られる技術的な気づき]

◎プレーのスピード

◎プレーのテンポ

・ワンタッチパスの連続

・人とボールが動く連動

1.くさびを受けた⑩…ワンタッチパス

2.走り込んで動きながら(⑩の)ボールを受けた⑧が落とす…ワンタッチパス

 さらに、パスを出したら走る

3.(⑧の)パスを受けた⑨はスルーパス…ワンタッチパス

4.(⑨の)リターンパスを受けた⑧がフィニッシュ…ワンタッチシュート

〈ポイント〉

フィニッシュまでの『4回のプレーが1度もボールを止めないで』行われた。

 

45分、岐阜、ロングスローから㉔がヘディングシュート。相手GKにキャッチされるが、前半終了直前のビッグチャンスであった。

45分、アディショナルタイム2分。

前半タイムアップ。0-1、熊本リードで折り返す。

 《前半タイムアップ時点でのボールポゼッション…岐阜:12分35秒 熊本:8分45秒》

 

☆前半のデータ (*FK/フリーキック,CK/コーナーキック,S/シュート,OF/オフサイド,BC/ビッグチャンス)

岐阜

FK 6本

CK 2本

S  枠内2本,枠外2本

OF 0回

BC 4回

◇ クロスボール 

右 計4本(成功2本,失敗2本)  

左 計2本(成功0本,失敗2本) 

 

熊本

FK 5本

CK 1本

S  枠内2本,枠外2本

OF 0回

BC 3回

◇ クロスボール 

右 計0本(成功0本,失敗0本)  

左 計2本(成功0本,失敗2本)

警告…⑧22分 ラフ

 

《後半》

HT、岐阜、㉔⇒㊱瀧谷

熊本のキックオフでスタート。

3分、岐阜、CKのこぼれ球を⑮が、ダイレクトシュート。ボールは枠外。(●岐阜 後半のファーストシュート

4分、岐阜、右からのクロスボールを、バイタルエリア中央やや左で受けた⑭が右足で中にコントロールしてシュート。ボールは右ポスト下に当たりノーゴール。ビッグチャンスであった。

5分、岐阜㉘が右のスペースにボールを運び、中にショートクロスを入れる。㉝がゴール正面、ペナルティーマーク辺りでクロスに左足でダイレクトで合わせるが、シュートは力なく左ポスト外に外れる。最大のビッグチャンスを逸する。

7分、熊本⑧のミドルシュートを、相手DFがブロック。(●熊本 後半のファーストシュート

8分、熊本、CKをファーサイドで④がヘディングで合わせるが、ボールはバーの上、ノーゴール。ビッグチャンス。

13分、熊本、8分と同様にCKを④がヘディングで合わせるが、ボールはバーの上。ビッグチャンスであったが、ここでも決めきれず。

《16分の時点でのボールポゼッション…岐阜:2分44秒 熊本:2分38秒》 

19分、岐阜、右からのCKを㉚がヘディングで合わせるが、ボールはバーの上、ノーゴール。ビッグチャンス。

22分、岐阜、中盤左の底からの㉘の浮き球のロングパスを受けた②が胸トラップから、2タッチ目で相手DFと入れ替わり、一気に前線のスペースに抜け出す。(※相手に寄せられた中、胸トラップ→ボールの落ち際をインステップで前方に押し出す)ボールは、近くにいた味方の㉚が先に追いつき、エリア内右(ゴールから角度のないところ)から、体勢を崩しながらボールの落ち際をダイレクトシュート。ボールは、相手GKの足下をすり抜けるように、ゴール左下隅(ファーサイド)へ。ゴール!!岐阜同点に追いつく。

23分、熊本、㊴⇒㉗中山

25分、岐阜、⑭⇒⑦田中

26分、熊本、⑰⇒㉝園田

26分、岐阜②の速いクロスに㊱が頭で合わせるが、体勢が不十分なため、シュートは枠を外れる。

28分、熊本の相手(岐阜)陣地内で不用意なファウルによるFK。ゴールからやや左の位置で直接狙える距離のところから、(左利きの)⑥がニアポストを巻くようなボールを蹴るが、外側に外れる。

《30分の時点でのボールポゼッション…岐阜:4分41秒 熊本:3分18秒》

32分、熊本、⑨⇒㊱巻

35分、熊本、⑧の浮き球のパスが、岐阜DFラインとGKの間に入る。熊本2人のFWがそれに詰め寄るが、惜しくもオフサイドでビッグチャンスを逸する。

41分、岐阜、②⇒⑲益山

42分、熊本、中盤底右から斜めに(ピッチを横切る)ロングパスが入る。そのボールをエリア左角付近で㉓が胸でワントラップして、落ち際を右足のアウトサイドでずらして、右足シュート。ボールは、ファーサイド(右)サイドネットに突き刺さる。ゴール!!熊本逆転。

44分、熊本、⑩が追加点を狙う惜しいシュートを放つがバー上に外れるが、ビッグチャンスであった。

アディショナルタイム4分〉

47分、熊本GKが浮き球の処理のため、ゴールマウスを飛び出し、パンチング。そのこぼれ球を右サイドで拾った岐阜㉟がダイレクトで低く速いクロスを中央に送り込む。中央で受けた⑮がダイレクトで落とし、そのボールを㊱が大勢を崩しながらもダイレクトでゴールに蹴り込み、ゴール!!岐阜、再度同点に追いつく。

49分、岐阜ゴール前のロングパスのヘディングの競り合いのこぼれ球が、エリア外約20m辺りで位置した⑭の方向に落ちる。そのボールを胸でワントラップ、足下にボールを収めた後、相手DFの寄せを受けながらもシュート体勢に持ち込み、シュート。最後まで体を寄せ続けていた岐阜選手は、最後足を伸ばしスライディングでシュートブロックを試みるが届かず、ボールはゴール右上隅に入る。ゴール!!熊本、再逆転に成功。

タイムアップ、2-3で熊本の勝利。

《後半タイムアップ時点でのボールポゼッション…岐阜:8分13秒 熊本:6分44秒》

 

★後半のデータ (*FK/フリーキック,CK/コーナーキック,S/シュート,OF/オフサイド,BC/ビッグチャンス)

岐阜

FK 7本

CK 2本

S  枠内2本,枠外7本

OF 0回

BC 7回

◇ クロスボール 

右 計10本(成功3本,失敗7本)  

左 計5本(成功3本,失敗2本) 

警告…④12分 ラフ

 

熊本

FK 6本

CK 2本

S  枠内2本,枠外5本

OF 3回

BC 6回

◇ クロスボール 

右 計4本(成功2本,失敗2本)  

左 計1本(成功0本,失敗1本)

 

 

◎一試合を通した両チームの特徴

岐阜

ボールを支配して、攻撃を組み立てながら、ゴールに迫るスタイル。

サイドバックの積極的な攻撃参加もあり、両サイドから中央にクロスボールが供給されていた。(特に右サイドからの攻撃は多かった)

前線の㉝レオミネイロ 選手はドリブルを武器に、自力でシュートまで持ち込む力を有していた。ただ、何度か訪れたチャンスで、試合を決めきることができなかったところが悔やまれる。

 

熊本

ねばり強く守りながら、好機には速く攻めるスタイル。

前線の⑩清武 選手は、ボールの収まりも良く、攻撃の起点になっていた。

ボランチではあるが、⑧、⑭の得点能力(決定機に決めきる力)は、ゲームのカギとなっていた。(※先制点は⑧、決勝点は⑭)

また、勝利に対する拘り、最後まで諦めない強いメンタルはチームに浸透していた。

 

 

熊本は震災でのチームのリーグ戦復帰から、1カ月余り。

初戦(5・15)の千葉戦は、後半中盤辺りから、(脚がつる等)動けなくなる場面も

ありましたが、この試合を観る限り、コンディションは戻ってきたように感じました。

ただ、トレーニング環境等、「チームを取り巻く状況」は、“厳しい”ことには変わりありません。

結果は、熊本の前半の先制から、後半に同点に追いつかれ、終了間際に逆転。

アディショナルタイムで同点に追いつかれ、タイムアップ直前に逆転。

目まぐるしい展開の中、勝利をもぎ取る力・・・熊本の底力を感じました。

「絶対に、被災地に勝ち点3の報告を届けたい」

この強い気持ちが、最後のゴールを生み出した要因であることは間違いありません。

サッカーにおいて、「技術」、「戦術」・・・

どれも試合を優位に進める大切な要素です。

しかし、何にも優る、人間の行動の根源である『気持ち』が、最後は大切になって

くるということを再認識させられた試合でした。

ホームで負けられない岐阜も、

アディショナルタイムに入ってから、同点に追いついた

ところは見事でした。

しかし、結果はその後、加点した熊本の勝利。

ぎりぎりの勝負、

紙一重のところを分けたのは、“気持ち”であったのではないでしょうか。

熊本逆転ゴールの際、岐阜の選手も体を張ってシュートブロックを試みましたが、

シュートされたボールは、ゴールに吸い込まれました。

気持ちがぶつかり合う試合は、最後まで目が離せませんでした。

ただ、そのせいでしょうか(お互いの気持ちのぶつかり合いから)

特に後半は、「中盤でのボールの奪い合い」、「ルーズボール」が増え、

ボールポゼッション時間(率)があまり高まっていません。

一概にボールを保持していれば「良いサッカーをしている」ということには

単純につながりませんが・・・安定した試合運びをするためには、

ボールを落ち着かせることも重要になってくるものと思います。

そして、個人的なことになりますが、このたびの分析は、現地で行いました。

映像を観て行っていないため、見落とし(※特に背番号)もあるかと思いますが、

何卒ご了承ください。

現地で観ておりますと、ゴールシーンのプレーは速く、自宅に戻ってから

再度ダイジェスト映像で確認しました。

そうしますと、やはり、手数をかけない『速いプレー』がカギになっています。

「ボールを持って考える」・・・そのような時間は、ゴールシーンにはありません。

次のプレーを速やかに行う、技術と判断が求められます。

これは、相手の力量には関係ありません。

例えば、負けたくない相手は、(自チームが、力が及ばないと判断すれば)

自陣ゴール前、アタッキングサードに強固なブロックを形成してきます。

そこを崩すには、『人もボールも素早く動くプレー』が求められます。

“育成年代”に「何を子どもたちに身につけさせるべきか」が、見えてきます。

そして、忘れてはいけないことは、強い精神力です。

観衆が「もう終わりかな」と思った瞬間の逆転劇・・・。

熊本は、決して諦めていませんでした。

『サッカーの試合は、最後まで分からない』・・・大変勉強になりました。

 

 

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2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第17節

2016年6月25日(土)  J1リーグ 1stステージ @県立カシマサッカースタジアム

19:00キックオフ

【第17節】 鹿島アントラーズ vs アビスパ福岡

                      

[HOME]鹿島 システム…4-4-2

GK 21 曽ケ端

DF 右SB 22西  右CB 23植田 左CB 17ブエノ   左SB 16山本

MF ボランチ右 10柴崎   ボランチ左 40小笠原(C)

    サイドハーフ右 25遠藤 サイドハーフ左 32杉本

FW 右 8土居  左 33金崎 

「4-4-2」

ディフェンダーは、フラットな4バック。(両サイドバックは積極的に攻撃参加)

ミッドフィルダーには、ボランチが2枚横並び。

サイドハーフタッチライン側に開いてサイドバックと連携して、サイド攻撃を担う。

フォワードは2トップ。

 

[AWEY]福岡 システム…4-4-2

GK 23 イ

DF 右SB 22中村  右CB 20キム 左CB 19堤   左SB 29 古部

MF ボランチ右 15末吉   ボランチ左 6ダニルソン

      サイドハーフ右 10城後(C) サイドハーフ左 7金森

FW 右 17ウエリントン  左 27邦本 

「4-4-2」

(※鹿島とほぼ同じ)

ディフェンダーは、フラットな4バック。

ミッドフィルダーには、ボランチが2枚横並び。

サイドハーフタッチライン側に開いてサイドバックと連携して、サイド攻撃を担う。

フォワードは2トップ。

 

《前半》

鹿島のキックオフでスタート。

1分、福岡㉗右からのクロスボールのこぼれ球を⑥がミドルシュートを放つが、キックミスでボールは左タッチラインから出る。(●福岡ファーストシュート

4分、福岡⑦が右サイドでのスローインからオープンスペースに抜け出し、ダイレクトで中央の⑰にクロスを入れる。⑰は浮き球のクロスを左足でダイレクトボレーを試みるが、バーの上に大きく外してしまう。ビッグチャンスの場面であった。

15分、鹿島㊵の中盤底右からの大きなサイドチェンジを受けた左サイド⑯が、ドリブルでエリア内に侵入(カットイン)。エリア左45度から中に切り込み、相手DFを2人抜いてシュート。ニアサイド(左ポスト)付近に鋭いシュートが飛ぶが、相手GKがシュートブロック。ビッグチャンス。(●鹿島ファーストシュート

19分、鹿島、右サイド㉒が、左斜め前に顔を出した㉕にショートパス。そのボールを受けた㉕が上手いターンから、前方にスルーパス。⑧が相手DFラインの裏に飛び出してボールを受け、ダイレクトシュート。ボールはGKの指先に当たり、左ポスト外に外れるが、ビッグチャンスであった。

[この試合の素晴らしいプレーの内のひとつ]

◎手数をかけない攻撃

・ツータッチのパスで右サイドを崩す(攻撃の)速さ

・シュートに至るまでの“テンポの良い”攻撃

※仮にもし、スルーパスを出した㉕の遠藤康 選手がターンに時間をかけたり、余分なボールタッチをすると、⑧の土居聖真 選手はオフサイドにかかっていた。また⑧もワントラップをしていた場合、相手DFにシュートはブロックされていた。

《22分:他会場の川崎Fが先制の情報 *この時点では川崎が優勝》

25分、鹿島、左からのサイドチェンジのボールを受けた㉒が、DFラインの裏にスルーパス。そのボールを縦に走り込んで受けた㉕が、相手GKの鼻先アウトサイドでシュートを試みるが、GKに当たりノーゴール。ビッグチャンス。

⇒但し、このビッグチャンスは福岡MFが下がり過ぎて、中盤にスペースができていたことが、要因であった。(※MFがDFラインに吸収されたような形…人数は足りているが効果がない)

26分、鹿島、⑩の右CKを後方から、味方の間に走り込んできた⑯が、中央でヘディングシュート。叩き付けたボールはセービングしたGKの脇をすり抜け、左ポスト内側に入る。ゴール!!鹿島先制

《この時点で、鹿島は首位に再浮上》

36分、中盤でのボールの奪い合いの中、鹿島㉜と福岡⑥とボールの競り合いの中で、福岡⑥がボールを奪ったかに見えたが、転倒しボールはルーズボールになる。そのボールをすかさず鹿島⑩が拾い、一気にカウンターになる。(※ノーホイッスル)

⑩はセンターサークル付近から、前線左にポジションをとっていた㉝にボール預け、スプリントし、最前線まで駆け上がり、エリア内左ゴールライン付近でボールを受ける。(※ピッチの半分を使った大きなワンツー)すぐさま中央にショートクロスを入れるが、中の⑧がヘディングでファーサイドに送る。ファーサイドには㉕がつめてはいたが、ボールが流れたため、シュートには至らなかったが、ビッグチャンスの場面ではあった。

さらにそのボール拾った㉕が右サイドで体勢を立て直し、走り込んだ㉝にスルーパス。㉝は相手DFに寄せられた状態ではあったが、ボールを失わず、中にショートクロスを入れる。そのボールに素早く反応した⑧がエリア内右(ニア)サイドでダイレクトシュート。相手GKはシュートに反応するものの、ボールはファーサイドの右下隅に吸い込まれる。ゴール!!鹿島追加点

ゴール直後、中盤での奪い合いの際に生じたプレーの判定(※ノーマルフットボールコンタクトとして判定)に異議を唱えた⑥に警告。

その後、⑥ダニソルン選手だけでなく、⑰のウエリントン選手もナーバスになり、鹿島選手との小競り合いになりかける。

44分、福岡、相手陣地内、右サイドゴールから約35mほどの距離で直接FKを得る。精度の高いキックができる⑮が大外側にスピード、高さが絶妙なボールを蹴り入れ、⑰がヘディングで合わせる。しかし、シュートは惜しくも左ポストの外に外れ、ゴールならず。ビッグチャンスの場面であった。

45分、アディショナルタイム3分。

前半タイムアップ。2-0、鹿島リードで折り返す。

 

この時点での優勝争いは・・・

鹿島: 勝ち点39 得失点差+19

川崎: 勝ち点38 得失点差+17

 

☆前半のデータ (*FK/フリーキック,CK/コーナーキック,S/シュート,OF/オフサイド,BC/ビッグチャンス)

鹿島

FK 4本

CK 4本

S  枠内3本,枠外3本

OF 3回

BC 6回

 警告…㉒35分 反スポ 

 

福岡

FK 11本

CK 2本

S  枠内0本,枠外6本

OF 0回

BC 2回

 警告…⑥36分 異議

 

《後半》

福岡のキックオフでスタート。

7分、左サイドをドリブルで深くえぐった㉙が、エリア内ゴールライン付近から低いショートクロスを入れる。そのボールに体ごと飛び込んだ⑩が、体勢を崩しながらもボールに足を出すもののシュートは力なく、GKにキャッチされる。ビッグチャンスの場面を相手DFがしっかり寄せたことで、得点には至らずノーゴール。(●福岡 後半のファーストシュート

《11分:他会場の川崎が追加点の情報  *但し、鹿島がリードしているため順位は変わらず》

20分、鹿島㉕が右サイドからドリブルで中に切り込み、バイタルエリアで左サイドに走り込んできた㉜にショートパス。㉜は左足外側でワントラップ(※キックフェイント気味)して、右足に持ち替えてシュートするが、相手DFにブロックされ、ボールはバー上に外れる。ビッグチャンス。(●鹿島 後半のファーストシュート

[このプレーに見られる技術的な気づき]

▲シュートまでのスピード

・切り返したボールが、蹴り足(右足)のすぐ前に置けなかった

 ・・・ボールが右足の膝に当たった

・膝に当たったボールを再度、右足アウトサイドでタッチした

●切り返しの動作から、シュートまでに要したタッチ数が(膝に当たったものも含め)  

  4タッチ。これを2タッチで収めていたら、相手DFは間に合わなかったと思われる。

21分、福岡、2枚同時交代。

⑦⇒⑭平井

⑮⇒⑪坂田

スピードのあるFWタイプのプレーヤーを投入し、得点をねらう体制に。

右サイドの「⑩が(交代した⑮の)ボランチ」の位置に下がり、

「⑪が左サイドハーフ」に。

2トップの1枚だった「㉗が右サイドハーフ」に。

代わりに「⑭がFWに入り、⑰と2トップ」に。

これにより、前4枚がFWのプレーヤーになるかたちにシステムチェンジ。

31分、福岡、最後の交代のカードを切る。

㉗⇒⑬為田…スピードのあるドリブルが魅力のプレーヤーを投入。

前線はフレッシュなプレーヤーを3人を含めた、4枚で攻撃。

32分、鹿島、初めての選手交代。

㉜⇒⑥永木…サイドハーフを下げ、ボランチのプレーヤーを投入。

「右サイドには⑩」が入り、「ボランチは⑥と㊵」に変更。

40分、福岡、右サイド相手陣地深い位置でのスローインを⑥がロングスローで中に入れる。そのクリアボール(こぼれ球)をペナルティーエリア入り口やや右側で、⑬が(左足インステップで)ダイレクトシュート。枠(ポスト左外側)を大きく外れるがビッグチャンスであった。

43分、鹿島、ペナルティーエリア左角(ゴールから約45度)付近から、⑩が相手DFラインの裏に柔らかいクロスボールを入れる。そのボールに㉝が飛び込んでヘディングで合わせるが、相手GKの寄せも速く(GK目に入ったからか)シュートは左ポスト外に外れる。ビッグチャンスであった。

45分、鹿島㉕⇒⑨ジネイ

アディショナルタイムの表示はなし〉

47分、鹿島㊵の浮き球での前線への柔らかなロングパスに、⑨が頭で合わせ、ボールはゴールに入るものの、惜しくもオフサイド。ビッグチャンスであった。

48分、鹿島⑰⇒⑤青木

49分23秒、タイムアップ。2-0で鹿島の勝利。

 

《他会場では川崎が2-0で勝利、2016 J1リーグ1st 優勝は鹿島に決定》

1位 鹿島: 勝ち点39 得失点差+19

2位 川崎: 勝ち点38 得失点差+18

 

★後半のデータ (*FK/フリーキック,CK/コーナーキック,S/シュート,OF/オフサイド,BC/ビッグチャンス)

鹿島

FK 6本

CK 2本

S  枠内0本,枠外2本

OF 4回

BC 3回

 

福岡

FK 10本

CK 2本

S  枠内2本,枠外4本

OF 0回

BC 2回

 

◎一試合を通した両チームの特徴

鹿島

サイドバックの攻撃能力の高さ、それに絡むサイドハーフ

再三に亘る、サイドでの連携による崩しは、見事であった。

要所でゲームをコントロールするキャプテン㊵小笠原 選手の力、影響力を感じた。

GK、DF、MF、FW、適材適所のプレーヤーを配置。

穴(隙)のない戦い方が、終始できていた。

 

福岡

若いFW㉗邦本 選手の前線での運動量、

フィジカルに優る⑰ウエリントン 選手との2トップは、力強さを感じた。

 DF陣の集中力の高さも感じたが、失点(鹿島追加点)のシーンは、

中盤でのディフェンスが足りなかった。

ハイプレスからのするどいカウンターが特徴であると記憶していたが、

この試合においては、少しその特徴である部分が充分に出せなかったように感じた。

リザーブに“速く攻撃的な”選手がいることも強みであるので、

もう一段階早くカードを切り、攻撃的にシフトチェンジしても良かったかも知れない。

 

 

鹿島はこの試合、攻撃の核となるカイオ 選手と、守備の核となる昌子 選手、

主要な2人を欠く布陣でしたが、代わりに出場したプレーヤーが活躍。

また、リザーブを含め、どのポジションにも優れたプレーヤーが多く、

選手層の厚さを感じました。

福岡は試合の入り方は非常にスムーズで、

「前半キックオフからの15分間」は、試合を優位に進めていました。

だからこそ、この試合の立ち上がりの時間に先制ゴールを決めれば、

“試合の主導権”を握れたのではないかと思いますと、非常に悔やまれます。

それをさせず、反対にセットプレーからゴールを決め、逆に主導権を握るところに、

今季ファーストステージでの鹿島の強さが表れていたのではないかと思います。

さらには、得点を決めることができる㉞鈴木優磨 選手、⑱赤﨑秀平 選手など、

若手の有力なプレーヤーも控えています。

優勝が懸かった大一番に、それらの選手ではなく、この試合を最後にチームを去る、

青木剛 選手、ジネイ 選手を投入する采配をされた石井 監督の手腕、懐の大きさ、

鹿島の強さを実感した試合でした。見事な優勝でした。

福岡は力のあるチームですので、セカンドステージの奮起に期待しています。

 

 

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