2016明治安田生命J1リーグ 2stステージ 第1節
2016年7月2日(土) J1リーグ 2stステージ @NACK5スタジアム大宮
19:00キックオフ
【第1節】 大宮アルデイージャ vs 名古屋グランパス
[HOME]大宮(オレンジ) システム…4-4-2
GK 1加藤
DF 右SB 19奥井 右CB 2菊地(C) 左CB 3河本 左SB 20大屋
FW 右 9ペチュニク 左 7江坂
「4-4-2」
ディフェンダーは、フラットな4バック。
サイドハーフがタッチライン側に開いてサイドバックと連携して、サイド攻撃を担う。
フォワードは2トップ。
[AWEY]名古屋(ホワイト) システム…4-2-3-1
GK 1楢崎(C)
DF 右SB 19矢野 右CB 5大武 左CB 2竹内 左SB 33安田
サイドハーフ右 10小川 中央トップ下 20矢田 サイドハーフ左 11永井
FW ワントップ 32川又
「4-2-3-1」
ディフェンダーは、フラットな4バック。
サイドハーフがタッチライン側に開いてサイドバックと連携して、サイド攻撃を担う。
トップ下の中央のMFは、シャドーストライカーとしてワントップと共に得点を狙う。
フォワードは1トップ。
《前半》
名古屋のキックオフでスタート。
1分、名古屋、⑪中盤左底からボールキープ(ドリブル)から前方の中央スペースへパス。㉜がスペースで受け、そのままドリブルでエリア左サイドに侵入。約45度で切り返して、中央にゴロのクロスボールを送る。そのボールを⑳がニアサイドでダイレクトシュート。ボールはポスト右上隅へコントロールされるが、相手GKセーブ。ビッグチャンス。(●名古屋ファーストシュート)
5分、大宮、中央やや右、ゴールから約30mのFKを⑰がファーサイド深くに浮き球のボールを入れる。そのボールに②がヘディングで合わせるが、ボールはバーの上を外れる。ビッグチャンス(●大宮ファーストシュート)
6分、大宮、右サイドから⑲が斜めに大きなサイドチェンジのボールが入る。そのボールを㊴が左サイドで見事なファーストタッチで、相手SBと(トラップで)入れ替わる。左サイドの角度のない所から、シュートを試みるが相手DFにブロックされる。ビッグチャンス。
8分、名古屋、㉝が縦のスペースに浮き球のロングパスを出す。⑪が走り込んで、ダイレクトで中にクロスを蹴り込む。(※浮き球)そのボールをファーサイドで㉜がヘディングで合わせるが、ボールはバー上ぎりぎりの所に外れる。ビッグチャンス。
17分、大宮、⑩が相手がキープしているボールを体を当てて奪取し、ドリブルして、ペナルティーエリア入り口付近からシュート。ボールはポスト右に外れるが、ビッグチャンス。
21分、大宮、⑰の右CKをファーサイドで②がヘディングで合わせるが、ボールはバー上(右ポスト上)に外れる。ビッグチャンス。
36分、名古屋②、CKのヘディングの競り合いの場面で、相手のスパイクの裏が当たり、左目の上から出血し、一旦フィールド外へ。2分後、止血(額にバンテージを巻いて)を終えてフィールドに復帰。
44分、名古屋、右CK⑳低いボールをニアに入れる。そのボールを⑤ヘディングでずらして、ファーサイドへ流す。ファーサイドでは②が飛び込むが、合わずゴールライン外に出る。シュートには至らなかったが、ビッグチャンスの場面であった。
45分、アディショナルタイム1分。
前半タイムアップ。0-0、両チームスコアレスで折り返す。
☆前半のデータ (*FK/フリーキック,CK/コーナーキック,S/シュート,OF/オフサイド,BC/ビッグチャンス)
大宮
FK 5本
CK 2本
S 枠内0本,枠外4本
OF 0回
BC 4回
名古屋
FK 3本
CK 1本
S 枠内1本,枠外4本
OF 0回
BC 3回
警告…⑬27分 ラフ
《ハーフタイム時の両チーム監督のコメント》
大宮 渋谷 洋樹 監督
・テンポ良くボールを動かしていこう。
・最後まで運動量を落とさずに戦おう。
・積極的にシュートを意識していこう。
名古屋 小倉 隆史 監督
・もっと自分たちで動き出す回数を増やすこと。
・相手の前線へのパスに注意しよう。
・勝つために、後半もう一度、集中しよう。
《後半》
大宮のキックオフでスタート。
48分、名古屋、右サイドでテンポの良いパスワークから、中央にゴロのクロスが入る。⑪がDFと交錯しながら(倒れ込みながらも)ワンタッチで落とし、そのボールを⑩がダイレクトでループシュート。シュートは、コントロールされたボールであったが、惜しくもバーの上に外れる。ビッグチャンス。(●名古屋 後半のファーストシュート)
[右サイドで見られた技術的な気づき]
◎フリーになる動き
◎プレーのテンポ
・ワンタッチパスの連続
・人とボールが動く連動
☟
1.右後方⑲からパスを受けた、⑳がシンプルにバックパス…ツータッチパス
2.バックパスを受けた⑲がシンプルに左斜め前方⑩にショートパス…ワンタッチパス
(↑⑳と⑲は、“ワン・ツー”でパス交換)
3.⑩がワンタッチで右スペースにパス。
4.(⑩の)スルーパスを、ワンタッチでクロスボール
〈ポイント〉
◎ツータッチパスから始まり、
「ワンタッチ3本のパスで中にボールを入れる」ことに成功
50分、名古屋、㉜⇒⑱野田
51分、名古屋、⑬ラフプレーで警告(※2回目)で退場。…大宮DFから浮き球のロングボールが大宮⑨に入る。⑨は(ワンバウンドで大きく弾んだボールを)胸でトラップするが、ボールが大きく弾んだところ、ヘディングでコントロールしようと試みるが、名古屋⑬がそこにヘディングでぶつかる。
53分、名古屋、⑳⇒⑰明神
その後、システム変更・・・「4-2-3-1 ⇒ 4-4-1」
☟
18
11 17 15 10
33 2 5 19
1
56分、大宮⑲がアタッキングサード中央、右寄りのスペースで縦パスを受ける。そのまま中央にドリブルで切り込み、(相手DFのアプローチを受けながら)左足でシュート。(●大宮 後半のファーストシュート)
59分、大宮、中央やや左、ゴールから約23mの辺りからの直接FK。⑩が直接ゴールを狙うが、ボールは壁の上を越し、ニア(左ポスト)バー上に外れる。ビッグチャンス。64分、大宮⑦がアタッキングサード中央でボールを受け、ワントラップでボールを右に動かし、右足でシュート。(中央やや右約23m)鋭いシュートが右ポスト側に飛ぶが、相手GKがブロック。惜しくもゴールならず。ビッグチャンスであった。
69分、大宮⑰が、名古屋の中盤底からのパスをインターセプト。即、ゴール前中央に位置していた⑦にパス。⑦はそのボールをワントラップからシュートするが、強振したためボールの側面に当たり、右ポスト外に外れる。ビッグチャンスであった。
72分、名古屋、⑪がハーフウェーラインより自陣側(やや左側)から、斜め前方にスルーパス。右サイドから上がってきた⑩がそのボールを受け、右足インサイドで中央へカットイン(※ボールを追ってきた相手DFをかわして)、左足でシュート。GK正面でキャッチされ、ノーゴール。ビッグチャンスであった。
74分、大宮、左サイドを上がってきた右SB⑰がスペースでパスを受ける。トラップは、ゴールライン(縦)方向に大きく逸らすが(※相手の寄せが遅かったので)、そこから中へ低い浮き球のクロスをボールを入れることに成功。エリア内ゴールほぼ正面にいた㊴が左足でボレーを放つ(※ゴールまでの距離は約14m)。シュートはGK正面でブロックされノーゴール。ビッグチャンス。
75分、大宮、㊴⇒⑭清水
78分、大宮、左サイド、交代出場したばかりの⑭がドリブルから切り返し、右足で中央にゴロのクロスを入れる。ペナルティーアーク付近で㉓が受け、右足インサイドでワントラップし、シュート。シュートは相手GK正面でノーゴール。ビッグチャンス。80分、大宮、相手のクリアボールを⑰がダイレクトで左サイド⑭にパス。⑭は左足インサイドでカットインして、(相手SBと入れ替わり)右足インサイドでシュート。ボールは相手GKにブロックに合い、そのこぼれたボールを近くにいた⑨が膝で押し込もうとするが、体勢が不十分で押し込むことができずノーゴール。ビッグチャンスであった。
84分、大宮、㉓⇒⑯マテウス
86分、大宮、⑳⇒⑤沼田
87分、名古屋、⑪⇒㊳松田
90分、アディショナルタイムは5分
93分、大宮、中盤やや左(※ハーフウェーラインから15mほど入った辺り)から、右斜め前方、相手DFの背後のスペースに落ちるようなボールを、⑤が左足で送る。それを③が右足インサイドでジャンピングボレーで、ファーサイド側にシュート。ボールは相手GKの脇下を抜いて、ネットに突き刺さり、ゴール!!大宮先制。
96分24秒、タイムアップ。1-0で大宮の勝利。
★後半のデータ (*FK/フリーキック,CK/コーナーキック,S/シュート,OF/オフサイド,BC/ビッグチャンス)
大宮
FK 6本
CK 3本
S 枠内4本,枠外10本
OF 1回
BC 7回
警告…②62分 反スポ
名古屋
FK 5本
CK 0本
S 枠内1本,枠外2本
OF 1回
BC 2回
警告…⑰58分 反スポ,⑱61分 ラフ
退場…⑬51分 ラフ(※2回目)
◎一試合を通した両チームの特徴
大宮
左サイドからの攻撃が特徴。再三のチャンスは、左から生まれていた。
(左サイド…㊴SHのスピード、⑳SBの攻撃参加、途中出場の⑭SHのしかけるプレー)基本的な4-4-2のシステムが、とてもしっかりと機能していたように感じた。
途中から投入されたプレーヤーがそれぞれ活躍し、
この試合においては選手交代も上手くいったかたちになっていた。
名古屋
⑪のスピード、㉜、代わって入った⑱もアグレッシブなプレーができる。
シモビッチ 選手がいない中でも、ゴールまでのかたちがつくれるプレーヤーが多く、
攻撃陣の層の厚さを感じた。
後半の立ち上がりの場面で、右サイドからつくったチャンスのような、
テンポの良いボールの動かしが多く出せると、さらにチャンスが生まれると感じた。
名古屋は決定機に決めきるプレーヤーが、この日はいなかったように感じます。
前半も後半も、先にシュートを放ったのは名古屋。
先に得点を挙げ、試合を優位に進めることも決して不可能ではなかったと感じました。
退場により、人数が少なくなった時は、一瞬不利になったようにも感じたのですが、
4-4-1が(両サイドのプレーヤーの動きが良く)
4-2-3のような形になる時に、良い攻撃もできていました。
ただ、人数の不足は、名古屋を苦しめ、後半の中盤からタイムアップまでは、
大宮から数多くのチャンスが生まれました。
しかし、その中でもセカンドステージの初戦、
「負けられない」試合でもありますので、粘り強く相手の猛攻をしのぎました。
名古屋は、スコアレスのところでしたが、
後半終了間際に攻撃的な㊳の松田 選手を投入して「得点をとる意思」を見せましたが、
中盤での攻防、セカンドボールを拾うシーンなど、少し大宮が優り、
それがアディショナルタイムの得点につながったように感じます。
途中出場の⑤の沼田 選手のボール、相手の背後に上手く入った③河本 選手は、
見事でした。
まだ、セカンドステージは、始まったばかりです。
両チームのこれからの善戦を期待しています。
追記です。・・・
名古屋⑬が退場(※警告2回目)となったシーンですが、
大宮⑨が顔面を少し負傷しているようでした。
ただ、メデイカルスタッフが入った後、一旦フィールド外に出ることなく、
“フィールド内”で『処置』が行われていました。
このような場面は、GKが負傷した際に見られることですが、
「フィールドプレーヤーが、なぜ?」と、一瞬感じました。
競技規則の記述では、主審は競技者の負傷の程度を判断し、
競技者を(安全に)フィールドから退出させなければなりません。
そして、負傷した競技者は、
「試合が再開されたのち、フィールドに復帰する」ことができました。
しかし・・・ふと競技規則改訂のことを思い出しました。
このたび競技規則が改訂され、改訂後では、
『警告/退場を伴ったファウルで怪我を負った競技者は、
フィールド上で短時間の処置を受け、
プレー可能であればフィールド外に出ることなくそのままプレーすることができる』
ようになりました。
この新基準はつまり、
“反則をされたにも関わらず”1人少ない状況でプレーする時間が、
(負傷して)出されてしまう側の『不公平さ』に配慮した、ということのようです。
J1リーグでは、正にこの日から適用されました。
了